今回の群馬県境は最近のシリーズの中でもとりわけ困難というか、非常にお面白いルートでした。 藪はまったくありませんでしたが、大冒険というか探検隊になった気分でした。 ルートの7割くらいが沢またはルンゼ状でしたので半分以上は沢登りをしたとも言えます。 「日本で海から一番遠い地点」の近くだけに、殆ど携帯の電波が届きませんでしたので、スマホのGPS地図は使えず2.5万図とコンパスによって現在地を確認しながらの走破となりました。 アナログの地図による読図・地形図には載っていない大岩壁や大滝がたくさん出現・ほとんどのルートが沢またはルンゼ・県境杭および赤布は皆無・登山靴での沢登り・やたらと急な尾根の登下降などなど、上級者の課題が目白押しでした。 こんな条件の中、行動時間8時間45分で歩ききれた事は本当に素晴らしいと思います。 やはりパーティー全体のレベルが高かったからだと言えますね。 ルート詳細は下記に示す通りです。 県道93号線・狭岩(せばいわ)峡手前の県境の駐車スペース(7:45発、車デポ)〜県境の沢(ルンゼ状、実際は100 mの大岩壁・でいらんぼうの氷瀑で登行不可のため左の小ルンゼ状から突破〜尾根(9:25)〜枝沢の下降〜沢の 横断(10:00)〜尾根(10:50 11:00)〜尾根の下降〜象ヶ滝上(11:20)〜熊倉川上流部の遡行〜幅広5mの滝(12:20 水際の右から)〜ゴルジュ(13:00)〜2段15mの滝(13:15 13:25 右から高巻き)〜直瀑25m(14:05 右から大高巻き) 〜源頭部(土と小石混じりの小尾根〜ルンゼ状・最大斜度55度以上)〜稜線のコル(15:05 15:20)〜右の耳(1215 m・15:50)〜右の耳の西の肩〜林道跡(沢下り)(16:05)〜県道93号線・冷沢橋付近の駐車スペース(1015m・16:30 着) ロープによる確保は3回行いました。 1.でいらんぼうの氷瀑の左の小ルンゼの突破 2.幅広5mの滝(水際の右から)、実際は見た目より簡単で必要はなかったです。 3.熊倉川源頭部の土の急斜面(右の耳の東のコルに詰め上がるルンゼ状) 全体的に素晴らしいルートでしたが、熊倉沢の上流部の水量があんなに多いとは思っていませんでした。 また、滝もいくつも出てきておまけに直登不可の滝が2つもありビックリしました。 特に最後の25mの直瀑は、手前が妙義の石門のようになっていて、その下を沢が流れていました。 加えて5mくらいのチョックストーンまであり、これを見た瞬間ヘッドランプを覚悟しました。 結果は右から大高巻きできて本当に良かったです。 最初の大岩壁(でいらんぼうの氷瀑)にもビックリしましたが、驚く事がたくさん有りましたね。 沢はナメがとても綺麗でしたので、沢シューズを履いて行けば楽しさも倍増しますが、靴を2つ持って行くとなると当然ザックは重くなりますので、思案のしどころですね。 最後のコルに上がる所では雨が降ってきましたが、全体的に本当に素晴らしい県境ルートでした。 この続きは11/10(土)に催行いたします。 「日本で海から一番遠い地点」にも立ち入りますので、奮って応募してみて下さい。 登山教室 「山旅クラブ」 富澤光弘 <日本山岳ガイド協会 認定 山岳ガイド I > |
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